データで見る最適な睡眠時間

睡眠

私が子供の頃は最適な睡眠時間は8時間と言われていました。後からそれが少し変わってきて最近では7時間が最適だと言われています。しかし日本人は他国と比べて睡眠時間が少ないと言われていますが一体どうなのでしょう。今回は睡眠時間というテーマに絞って様々な情報から、そこら辺を掘り下げていきます。

日本人は睡眠時間が短い?

比較的新しいデータとしてOECD(経済協力開発機構)という国際機関が公表している2020年に調査された各国の平均睡眠時間があります。下のグラフはOECD東京センターのtwitterから拝借した物。青が男性で赤が女性、数値は単位が時間ではなく分になっています。

各国の平均睡眠時間のグラフ

OECD調査対象国の平均睡眠時間は男性8時間21分、女性8時間27分に対して日本人は男性が7時間28分、女性が7時間15分で、グラフには載っていない国も含めて調査対象の28ヵ国中で最下位となっています。このデータは国によって調査方法が異なるので大まかな目安にしかなりません。しかし調査機関によって順位がかなり異なる結果にはなりますが、大体どの調査でも日本人の平均睡眠時間は各国との比較で短めという結果が出ています。

年齢と睡眠時間

歳を重ねると睡眠時間が短くなると言われていますが、これは加齢により体内時計が変化する事や血圧、メラトニンという睡眠に関わるホルモンの分泌などの生体機能リズムが前倒しになるからとされています。少し古いデータになりますが厚生労働省が平成29年(2017年)にアンケート調査した年代別の平均睡眠時間の結果が公表されているので見ていきましょう。

年代別平均睡眠時間

かなり意外な結果として5時間未満も含む6時間未満の比率は男女共に40代が最も多くなっています。また更に意外なのが、7時間以上の睡眠をとっている方は70歳以上が最も多くなっています。ただ高齢者の方は寝床に入っている時間が長く、実際に寝ている時間は短いそうです。この意外なアンケート結果は実際に寝ている時間ではなく寝床に入っている時間で回答されているかもしれません。

もう少し詳細な調査を行っている大塚製薬の睡眠リズムラボの論文データの纏めでは平均睡眠時間は10歳までは8~9時間、15歳で約8時間、25歳で約7時間、45歳で約6.5時間、65歳で約6時間とありました。やはり実際には加齢によって睡眠時間が短くなる傾向にあるようです。

居住地による睡眠時間の差異

昔、居住地の日照時間によって睡眠時間も変化するという話を聞いた事があるのですが、面白いデータとして総務省統計局の社会生活基本調査による都道府県別睡眠時間の調査結果があります。このデータを纏めたランキングはグリコの都道府県別睡眠ランキングから拝借しました。

都道府県別睡眠ランキング

調査は平成28年(2016年)に行われたもので10歳以上が対象となっています。全国平均は7時間40分ですが、睡眠時間が長い上位の県は殆どが東北地方となっています。1位の秋田県と最下位の埼玉県では平均で30分以上の差が出ており、秋田県は47都道府県で唯一の8時間越え。日照時間の他、平均気温が低い県ほど睡眠時間が長くなっている傾向にあるようです。

ショートスリーパーやロングスリーパー

世の中には1日4時間や5時間の睡眠で健康に全く影響のない方がいます。よくショートスリーパーと呼ばれる方達ですね。短時間の睡眠で1日をスッキリ過ごせるなら羨ましいとも思えますが、このショートスリーパーと呼ばれる方達は遺伝子が関係しているそうです。逆にロングスリーパーと呼ばれる方もいて同様に遺伝や体質が関係していると考えられています。

因みにショートスリーパーやロングスリーパーの具体的な比率は分かっていませんが、ショートスリーパーは現状1%未満だと考えられています。またショートスリーパーは短時間しか寝ない人ではなく短時間の睡眠で健康に過ごせる人を指すので、短時間睡眠で日中に眠たくなる人や疲れが抜けない人は単なる寝不足という事になります。ショートスリーパーはかなり例外的な存在なので、自分は短時間しか寝ないけどショートスリーパーだから大丈夫と思っていると危険かもしれません。ロングスリーパーも同様に長時間睡眠でスッキリ起きて1日が過ごせるなら問題ありませんが、睡眠の質が悪く過眠症になっている事も考えられます。

結局睡眠時間は7時間が最適?

再び大塚製薬の睡眠リズムラボに掲載してあるデータを拝借するとアメリカにおける110万人の男女を対象とした研究データでは睡眠時間が7時間の人が最も死亡リスクが低く、8時間の人は5時間や6時間の人より死亡リスクが高いという結果が出ています。

睡眠時間と死亡リスク

8時間睡眠はかなり健康的な印象があったので意外なデータですよね。また、9時間や10時間の人は更に死亡リスクが高い結果となっています。睡眠不足も体に悪いのは間違いありませんが寝すぎるのも体に悪い事がデータに反映されています。

ここまで様々なデータを見てきましたが、睡眠時間は7時間が理想値ではあるものの遺伝的要素や体質によって人それぞれ必要な睡眠時間は異なるようです。基本的には7時間未満でも以上でも朝スッキリ起きれて疲れが残っていなければ問題ない筈です。最近では単純に時間よりも質の方が重要と言われているので、そちらに気を使った方が健康に過ごせそうです。